コンサルタントのPTA改革(10):改革の三本の矢! 一本目:ムリ・ムダのない運営

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今回のPTA改革で変えようという運営体制・活動は、まとめると次の3つになります。まさに、『改革の三本の矢』であり、今年は1月からこれらを1つずつ実施していくことになります。
1.ムリ・ムダのない運営 :委員会削減、正委員長くじびき廃止、前年度に委員決定
2.分かりやすい情報発信 :PTAも自由に使える新メールシステム導入、目安箱設置
3.保護者交流の場づくり :学年別ボランティア、保護者交流イベント
 
年が明けて、いよいよ具体的な運営体制・活動の見直しが始まっていくことになりました。
最初に動き出すのは『1.ムリ・ムダのない運営』であり、最重要施策が前回記載した『PTA委員決定の前倒し』です。具体的には次のようなことを行います。
 
(1)正委員長だけは、別途で推薦委員会によって決めておくことで、委員になっても正委員長になることはない、という安心感を与える
(2)クラス毎の委員数という制約を取り外す
(3)現年度のうちに学年単位で懇談会を開催し委員決定をすることで、当年度で仲の良くなった人たちで集って委員活動に手をあげられるようにする
 

学校側からは、新年度のクラス編成で、クラスごとに委員を割り振るのが難しい、という意見をいただきましたが、PTAとしては別にクラスごとに各委員が必ず一人ずついなければならない必要はありません。いままでクラス懇親会で決めていたから、クラスごとに一人ずついただけであり、実際の活動はクラス単位ではないので、学年単位で委員決定をすればいいのです。
 
1月の授業参観の後に、各学年で学年別懇談会を実施し、1~5学年の懇談会で、新年度の委員を決定することになりました。
 
実際の懇談会では、PTA役員が手分けして、新体制や活動内容を説明しました。また、学校の先生方もそれぞれ工夫して下さりました。その学年の行事情報を説明したりする機会を作るなどして、そもそも懇談会に参加する保護者を増やしたり、委員の立候補者を会場入り口に設置したホワイトボードに記載できるようにして立候補増を促したり、といった工夫が、有効に働いたようです。
 
結果的に、現4学年・5学年はその日の懇談会で決まらなかったのですが、3学年では逆に立候補者が定員を超えるということがおきました。結果、お断りのくじ引きをしなければならないほどでした。定員以上の希望者が出るというのは想定外でした。1学年・2学年はスムーズに決定できました。決まらなかった委員は追って電話連絡等で決めることになりました。
 
あとから聞くと、想定どおり、懇親会以前に、友だち同士で声を掛け合ってどの委員を一緒にやろうといった話し合いが行われていたようです。また、学年内の知り合いが手を挙げるのを見て自分もやろう、という方もいたようです。
 
学校の先生方からも感想をいただきましたが、
「30分ほどで全部決まった(1年)」
「懇談会を始める前に、希望される方に黒板に書き込んでもらったため、運営がとてもスムーズだった。(3年)」
「クラスではなく、学年全体で行ったので、決めやすかった(4年)」
といった意見をいただき、概ね好評だったようです。
 
とはいえ本当は懇談会の日にすべて決めてしまいたかったのでそこは残念ですが、いくつか来年度に向けての改善点も見えてきました。懇談会に学校行事説明などと組み合わせることで全体の参加人数を増やす、高学年から先に決める、委員数を低学年ほど多くなるよう傾斜配分する、などのノウハウが蓄積できました。これらを来年実施すれば、来年1月の委員決定は今年よりもまちがいなくスムーズに行くはずです。
 
別途、推薦委員会によって決めてもらうことにした各委員の正委員長も、スムーズに決まったと聞きました。また、正委員長が決まることで、正委員長は仕事をやりやすくするよう、副委員長を内定するように動いたようで、すでに副委員長もおそらく新年度のくじ引きなしで決まることになりそうです。これも想定外のうれしい動きでした。
 
正式には3月の承認総会で確定するのですが、この時期に新しい正委員長が決まることで、会長としても、来年度の活動方針についていっしょに考え始めることができ、年間の活動をより柔軟なものにすることができます。
 
ひとまず、改革の鏑矢であるPTA委員決定の前倒しは、まずまずうまくいったようです。
 
 
   

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