コンサルタントのPTA改革(29):PTA相談室「役員・委員を増やさないと行事が回らない!」

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このようなブログをやっていますので、全国各地から、PTA改革をしたいという現役会長・役員さん等から時々ご相談のメールをいただきます。
つい最近も大阪のPTA関係者の方からメールにてご相談を受けました。そのQ&Aが、他の地域でPTA改革をお考えの会長さん・役員さんにもお役に立てると思いましたので、相談者のご了解をいただき、ブログに転載させていただきます。
 
【ご相談(抜粋)】
・学校は住宅街にあり、運動会における保護者のマナーが悪い
・各種行事のボランティアを募っても、返ってくるのはゼロか全世帯の1〜2%しかない
・運動会の警備や会場整理要員として、多数のクラス委員を確保してなんとか運営(全世帯の20%くらいだそうで・・・多いですね)
・ブログを見て、ボランティアでもできるのではないかと改革を検討中、何か参考になる意見がほしい
 
【こちらからの回答】
○○様
ブログを拝見いただき、またPTAについてお問い合わせいただき、ありがとうございました。

メール等を拝見しますと、人員の必要な学校・PTA行事に人手が集まらず、しかたなくPTAの委員数を増やして対応するなど苦慮されていると理解しました。
すでにブログを参考に資料作成などされているので重複することもありますが、当方よりアドバイスできそうな点について下記に記述します。
 
1.そもそもの行事数や行事のサービスレベルの低減

多くのPTAで、過去ずっとやってきた行事の数や内容を維持せねばならないという固定概念、または前例踏襲があり、そのために体制を増やすことで対応しているところがあります。
しかし、「本当にその行事はPTAでやる必要があるのか」「やるにしてもPTAがなんでもかんでも準備する必要はあるのか、他団体に動いてもらったりセルフサービスにしたりして、PTAの作業を減らすことはできないのか」と、一度立ち止まって考えてみてはどうでしょうか。
詳細はわかりかねますが、スポーツ大会をやめるとか、見守り活動を先生と交代でやるとか回数を減らすなど、PTA=ボランティアなのである程度割り切る考え方も、必要です。
アンケートを取って、保護者に支持されないイベントはやめるということも考えたほうがいいです。
人数を増やしたりする前に、作業量を減らさない限り、楽にはなりにくいです。
 
2.ボランティア制度の見直し

これはブログにも書きましたように、さまざまな作業を「子どもサポート活動」として一人年1回だけ協力してもらう、かつ、学年ごとに作業を割り振ることで交流の場としPTA活動を知るきっかけにしてもらうという案です。
委員じゃなくてもボランティアでできる活動であれば、そちらに振ってやってもらうことができます。
ボランティア人数が集まらなければ、いっそ中止するということも考えたらよいと思います。
 
3.おやじの会の設立

運動会での保護者マナーが悪い、というのは一朝一夕には変えにくいですが、一方でお母さん方に保護者を注意させることもできず、難しいかと思います。
そこで、もしいまなければ、お父さんだけを集めたボランティア組織「おやじの会」をPTAの下部組織として作ってみるのはいかがでしょうか。役員や委員の組織とは切り離され、「できる人ができる時にできることを」ということで学校・PTAイベントの支援や独自イベントの運営をやる組織です。
全国各地でおやじの会というのが設立されています。
下小でも、10年以上前から設立されていますが、運動会のテント設営や保護者誘導・見回り、綱引き大会の自主運営、などを約40人くらいのメンバーで実施していて、助かっています。
男性会長さんが主導して設立していることが多いです。
おやじの会があれば、運動会対策やスポーツ大会の運営依頼などをして、PTA役員・委員の作業を肩代わりしてもらえるのではないでしょうか。

なお運動会運営で言えば、下小も昔はたいへんでしたが、学校とPTAとおやじの会が協力して新しい運動会観覧ルールというのを作り、事前に配付し、かつおやじの会メンバーと警備員(当日有償で雇っている)で見回りして徹底する、ということでかなり改善してきました。
・当日早朝の場所取り禁止(校庭に荷物置き場を設置、昼食時だけ自家用シートが敷ける)
・校内および学校周辺での飲酒・禁煙禁止
・三脚、椅子の利用禁止 などなど。

上記、もし少しでもお役に立てれば幸いです。
 
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