プロボノAD:ゴールとスコープを決める


いよいよ2つ目のプロボノプロジェクトが始まった。
 
今回は「アカウント・ディレクター」、通称ADという立場での参加になる。ADは、一言で言うとプロジェクトチームを作りプロジェクトを見守るという役割だ。すでにサービスグラントさんのほうでおおよその課題と要望は聞いているのだが、ADとしてもその情報をもとにプロジェクトのゴールとスコープを見定め、必要なメンバーをアサインし、キックオフにまで持ち込む。また、プロジェクトが開始されればPM(プロジェクトマネージャ)が主導してワークを行うが、元々のプロジェクトスコープを逸脱しないか、適正な進捗があるかどうかをウォッチし続ける。
 

先週末は、今回のクライアントであるNPOとのファースト・コンタクトだった。今回のミーティングでプロジェクトスコープを定め、スコープ設定書を書き上げなければならない。スコープ定義書には、団体の現状と課題・プロジェクトの成果目標仮説・プロジェクトの進め方・参加者の役割・NPOの作業などを細かに記述することになっている。
 
今回のプロジェクトは既存Webのリニューアル。NPOが設立されて2年近く経過しているが、よくあるようにNPOも走りながら事業を見つめなおし手を入れ形を変えていく。その間に設立当初に作成したWebの内容と現在取り組んでいるサービス内容とが乖離してしまっていた。また、今のWebサイトを見てもどのようなサービスなのか、サービスを受けると何が良くなるのか、といったことがよく分からない状態であった。しかもWebサイトを当初作成したメンバーは今はおらず、なかなかメンテナンスをタイムリーに行うことがスキル的にも時間的にもできていないまま、今に至っていた。
 
ミーティングに出てこられたNPOの代表および経営陣の皆さんは、自分より20歳は若い若者たち。しかし、社会課題の解決のため自分達ができることをNPOという形で実現しようとしている。この年代の頃の自分に比べて、格段に意識が高い(もちろん20年前はNPOを作るという選択肢は社会にも若者にも今ほど認知されていなかった)。そしてこのNPOの代表の方の掲げるビジョンやミッションに共感して活動を支えようとしてくれる学生や社会人も非常に多いようだ。
 
ミーティング自体は30分ほどオーバーしてしまったが、楽しく実のある会話ができたのではないだろうか。最初は、プロジェクトで何をゴールにするのかというところから悩まれていたようだが、最近ようやくNPOとしてのサービスや提供価値が明確に打ち出せるようになってきたとのことで、まずはそれをしっかり打ち出しサイトを訪れた人に理解してもらい、活動に参加してもらえるようなWebサイトにしようということでスコープを定めさせてもらった。
 
その日は実は例の下小被災・宿泊体験イベントを朝やってきたところで、家に帰って休んでしまったが、翌日早朝の新幹線の中で、あらかたのスコープ設定書を描き上げた。その後清書・サービスグラントのレビューを受けて、昨日NPOへ提出完了。
 
スコープについては今後も微修正があるだろうが、次のタスクはメンバーアサイン。このプロジェクトに適したメンバーを6名集める必要がある。これもADにとってキーの仕事だ。息つく暇もない。
 
(つづく)


   

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