水耕栽培3rd:GW自由工作!第三の水耕栽培水槽は手が込んでます

3年目を迎えた水耕栽培、家にある水槽ですが、零号機(正規購入品)のホームハイポニカ303号が家に来てから、30cm角の熱帯魚水槽を使った自作の初号機(現在お蔵入り)、無印良品のポリプロピレンケースを使った自作の弐号機があり、現在は零号機と弐号機が稼働しています。
 
ただ、零号機は2苗、弐号機は7苗しか植えることができず、セッティングがすぐに終わってしまい、その後は植物のチカラに任せるだけで、やることがありません。
そうすると、どうしても、新しい水耕栽培水槽を立ち上げたくなるのです。
 
ちょうどGWで時間があるし、参号機を自作することにしました!
(なお、これまでの水耕栽培のいろんな試行錯誤と成果は、こちらをご覧ください。)

 
   
 

水耕栽培を始めたことで使わなくなった土耕栽培用のプランターが3つ。
このまま捨ててもいいんだけど、これってどうにか使えないか?? ということで、これを水耕栽培用水槽にDIYすることにしました。
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プランターには、水はけ用に底に穴が空いています。水槽にするにはこれを塞がなければなりませんが、プランターの中には底に敷くマットになんと「穴をふさぐ栓」が最初から付いているものがあるのです。下の写真のように、マットと栓が一体化しており、使用する際はマットから栓を切り離して使うそうです。これはつい最近知りました。
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で、頭の中で完成図をイメージします。
うちのプランターには底に穴が左右2つあいていたので、片方をふさぎ、もう片方を水路に使い、3つのプランターを上下につなげれば、一番上のプランターから下へ水が流れる・・・一番下のプランターからいつものポンプで一番上に引き上げれば、3つのプランターを水が循環する水槽が作れる・・・。
 
そんなことをぼんやり考えて、今回は『階段型水耕栽培水槽』を作ることにしました。
 

1. 水流プロトタイプづくり

まずは近所のホームセンターにて材料調達。プランターを階段状に並べるスタンドを購入。ちょうどいい感じのものがありました。このスタンドのいいところは、裏側にスペースが空いているので、液肥槽をスタンドの裏に置けることです。これでプランター3つ+液肥槽で水の量を増やすことができます。
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プランター同士をホースでつなぎます。プランターの底の穴は直径9mm程度、しかしホームセンターで仕入れてきた一番細いホースは約11mm。まぁキツいほうが水がもれなくてすむので、無理やり穴に通します。写真は差し込んだばかりのところですが、このあとずっと押し込んでプランターの底から15cmくらいの高さまで出るようにします。
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そうすると、上のプランターに溜まった水がホースの高さまで来ると水がそこから下に流れて、下のプランターに溜まっていく、という流れを作ることができます。これを3つのプランターでやるわけです。
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で、一番下のプランターから水をもう一度上のプランターまで引き上げる必要があるのですが、その間に液肥槽を置いて水槽全体の水量を増やして、夏の水涸れを防止できるようにします。
水を引き上げるポンプは、いつも愛用している熱帯魚水槽用のテトラ社製フィルターの交換用モーター。今回は静かで強力なAT-60を使います。
(実はこれのまえに自宅で眠っている幾つか下のモデル(At-30やAT-50)で試してみたのですが、水をスタンドの一番上まで持ち上げるパワーが足りなかったので、今回はこのモデルを採用しました。)
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モーターにホースを差し込んで液肥槽となる発泡スチロール箱に投入します。今回、モーターと直径11mmのホースがぴったりハマったので、この接続にはまったく苦労しませんでした。
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で、ひとまず水流を確認するプロトタイプが完成。
水の流れは次のようになっています。

  • 右上からポンプで引き上げられた水が一段目のプランターに入る
  • 一段目のプランターに一定量溜まった水が、左側の穴に通したホースから、二段目のプランターに落ちる
  • 二段目のプランターに一定量溜まった水が、右側の穴に通したホースから、三段目のプランターに落ちる
  • 三段目のプランターと裏の液肥槽は左側のホースでつながっており、水が自動的に液肥槽に流れ込む※
  • 液肥槽のポンプで、一段目のプランターへ水を引き上げる

※三段目と液肥槽のつなぎは、サイフォンの原理です。水を入れたホースを同時に差し込むことで、自動的に水量を調整する水路を作っています。実際は三段目には次々水が入ってくるので、三段目から液肥槽にも次々水が流れていきます。
 
イメージ通りの構造ができて、一安心。
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2. 天板づくり

プロトタイプが出来たので、次に苗をセットする天板を作っていきます。
発泡スチロールの板が欲しかったのですが、手頃な大きさがなく、結局1800mm × 900mm × 250mmの大きな板を買って、車に載せられるサイズになるようホームセンターで自分でカットして運びました。(デザインを気にしなければお風呂用のマットでも代用できるかもしれません。)

発泡スチロールの板をプランターに合うようにカットして天板を作り、苗をセットする穴を開けていきます。
プランターの横サイズが66cmで、一枚の天板に7つの穴を開けられそうなので、開ける場所に印をつけていきます。
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肝心の穴開けですが、発泡スチロールって切ったり穴を開けたりすると細かいクズが出ます。服や手にまとわりつくので私はアレが嫌いで、今年は発泡スチロールカッター(電熱線で切る道具)を買ってやってみたりしたのですが、いまいちキレイに開けられませんでした。なのでやっぱり電動ドライバーに頼ることにします。
今年はコレ、ホールソーという穴開け専用の器具を使います。
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ホールソーを取り付けた電動ドライバーで、ギュイン。ホント、簡単にキレイな円の穴を開けられます。
クズはたくさん出ますが、その都度、掃除機で吸い取りながら作業を進めます。
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これで、7つの穴 × 3つのプランター、計21苗を栽培できる天板が完成しました。
 

3. 消音対策で微調整

プロトタイプ+天板で、水槽としてはほぼ完成しているのですが、水耕栽培水槽として対策しておきたいのは「音」。
先ほど出たこちらの写真で言うと、2つの音が発生していて、対策が必要です。
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1つ目は、ホースの上で水を吸い込む時の音。二槽式などの水耕栽培水槽で水を上層から下層に流すとき、水とともに空気も吸い込むのですが、通路となるホースの口が小さいと、そこでズズズッ、ズズズッという吸い込み音が発生します。
これは、ホースの口を斜めに切ることで吸い込み口を大きくし、吸い込み音を極力小さくすることができました。
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2つ目は、ホースの下で空気を吐き出す時の音。吸い込んだ空気が下に降りて、水泡となって水面に出たときの破裂音が、意外と大きいのです。
これは、熱帯魚水槽でよくエアレーションをする(水に細かい空気を送り込む)時に簡易的に使われる「割り箸をホースに差し込む」という方法を使いました。割り箸を半分に切って、それをホースに差し込むだけ。これで水泡が小さくなるので、破裂音も小さくすることができました。(割り箸を使ったエアレーションの方法はググるといろいろ出てきます。)
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そしてもう一つ、3つ目の音対策は、ポンプです。
液肥槽のポンプは中でモーターが回っていますので、振動が生じ、それが液肥槽の壁や床に触れていると、槽自体も少々揺れるので、振動音が発生します。これをなんとかしたい。余ったホースを巻きつけて緩衝材っぽくしましたがダメ。

ここでイノベーションが起きます(笑)。
「壁や床に触れるから音が出るんなら、水に浮かしちゃったらいいんじゃないの?」と。

そこで、いつも苗の植え付け用に使っている台所用スポンジで、モーターをくるんでみました。するとうまい具合に、吸込口を下にしてモーターが水面に浮かびました!
これでモーターの振動が直接壁や床に触れることがなくなったので、振動音もかなり小さくなりました。
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完成!そして植え付け!

そしてついに、プランターを使った『階段型水耕栽培水槽』が完成しました。
21個の穴のうち一つは水流ホース用に使ったので、計20苗を植え付けることができます。
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近所の園芸店で、「家族が好んで食べるであろう実益ある野菜」を選んで大購入。
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今回は、うまくできるかどうかは別として、一段目にイチゴ6苗、二段目にバジル7苗、三段目にミニパプリカ5苗とトウモロコシ2苗をセット。トマト+バジル+パプリカで、イタリアンな食卓が目に浮かびます。
20苗のセットは大変でしたが、これで我が家の植え付け苗数は9苗から一気に29苗へ、3倍に増えました。
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土耕栽培のプランターを生まれ変わらせたこの複雑な形状の参号機『階段型水耕栽培水槽』、どんな成果を見せてくれるでしょうか!?
 
 
   

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